1994年モデルからはラインナップ整理に伴ってGクラスとも呼ばれるようになりましたが、1979年の誕生以来変わることのないゲレンデ・ヴァーゲンの名は今も健在です。MB初のクロス・カントリー4WDとして登場したゲレンデ・ヴァーゲンは、頑丈なクロスメンバーを持つラダーフレームに前後コイルスプリングのリジット・サスペンションを備え、スタンダードな設計でありながら本格的なクロカン車に必要な要素を満たしていました。4WDシステムはパートタイムとされ、最大80%の登坂能力と最深600mmの渡河能力を備えています。
MBのラインナップの中でも最も寿命の長いゲレンデ・ヴァーゲンですが、90年代には多くのマイナーチェンジが行われており、外装はほとんど変わらないものの内装がセダンなどと同様のデザインになったことで、より洗練されたイメージになりました。1993年にはMBのラインナップ整理に伴ってモデル名が変更。搭載エンジンも一新され、ほかのモデルと同様にDOHCエンジンのラインナップになりました。このモデル名の変更は94年モデルではGLという頭文字でしたが、95年モデル以降はGに再変更されています。そのほか97年モデルからは助手席エアバッグを装備、98年モデルからは新型V6SOHCエンジンの採用に加えて、クリアウインカーやスモーク・テールランプも装備されました。
ボディスタイルは永らくショートとロングの2種類でしたが、1994年にはショートボディのカブリオレが登場。発売当初は手動式の幌でしたが98年モデルから電動トップになっています。そのほか98年モデルではピックアップボデイも用意されている、直噴ディーゼルエンジン搭載の290GDTが登場。また99年モデルからは新しいSOHC5L.V8エンジンを搭載したG500も登場しました。尚1998年現在、日本仕様はG320とG500のみとなっています。
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