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品番変更→対策品???その3


90年後半からのトヨタのすさまじい追い上げを受けてコストダウンの動きが各メーカーで見られるようになって来ました。
メルセデスも例外ではなく、同じ商品でも品番変更をして製造メーカーを変更する等の動きが見られるようになったのもこの頃です。

それまでは、品番変更される理由は、製造メーカーが変わったり、作りや材質が変更になったりして、部品そのものが変更になるからでした。
たとえそれがコストダウンによる改悪であったとしてもそうです。

ところが、最近はどうもそれだけではないようです。

上の写真は、リアのボールジョイントです。
この部品はW201のマルチリンクから始まって同じ部品が現在の車種にも使用されているロングセラー(って言うのかな?)なのですが、パーツナンバーは
201-352-0027−>220-352-0227−>220-352-0027−>221-352-0127−>230-352-0027−>221-352-0027
と品番変更を繰り返しています。

前回のマルチリンクがそうであったように対策品であるならば何らかの変更点があるはずなのですが・・・。
強度を変更したのならボルトのサイズが変更になったりとか寸法が新しくなって関連部品も変更になるはずです。
ところが、画像を見ても解ると思いますが外見は全く変更無し。
寸法も変化無し。
真ん中のスリーブの色が違う程度で、刻印されている中のブーツ(ゴム)の品番も同じ。
製造メーカーは、LEMFORDERで、これも変更なし。
しかも製造しているLEMFORDER自身はずっと201-352-0027で供給を続けています。
つまり、上記のどのパーツナンバーで発注しても、結局中身は LEMFORDERの201-352-0027 なんです。





LEMFORDER というのは真面目な会社で、例えば上の写真(これは別メーカーの純正品ですが)のラジアスアームで、ブーツが破れやすいという不具合が見つかったのですが、そうするとすぐに LEMFORDER側から既に仕入れた分についても「売らないでくれ」とアナウンスがありました。
そんなメーカーが、改良されている部品を旧品番のままで供給し続けるというのは考えにくいと思うんです。
ましてW220からはフロントにも使用されているのでこのボールジョイントに掛かる負担はさまざまなはずです。

とすると、単純に価格改定のためだけの品番変更じゃないのかとか、いろんな車種で昔からある部品をそのまま半ば無理やり共用して使っているのをあまり知られたくないメーカー側の思惑なのか、などと勘ぐりたくもなります。

いずれにしても、「品番変更=部品改良」というのは一概には言えなくなってきていることだけは事実です。

何でもかんでも、品番変更後のパーツを対策品として販売をしているところもあるようですが、私は???なのです。

by k


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