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適正空気圧


W124 E60 AMGの指定空気圧は、多分500Eと同じフロント2.3bar(230KPa)、リア2.4bar(240KPa) です。




高めの空気圧から少しずつ抜いていろいろ乗ってみたのですが、指定値より少し低めのほうが、乗り心地はもちろんグリップ力もコントロール性も間違いなく良いです。
今現在は、最近校正したばかりの業務用エアゲージで正確に210KPa、220KPaを外気温20度の時に充填してもらっています
今のところ少なくとも都内ではこれがベストな設定ではないかと思っています。

最初の写真にあるラベルをよくみると、乗車人数3名プラス少しの荷物を積んだ状態で、230KPa、240KPaなので、荷物もなくひとりで乗るときはこれより低めでOKな訳です。しかもこのE60はボンネット・トランクがFRP製で軽量化されていますから尚更のはずです。
さらに、210Km/h以下での走行では、マイナス0.2bar(20PKa)とありますので、都内 (というか日本国内) では、フロント210KPa、リア220PKaくらいが適正値ということになりますから、私の感覚とも合っています。




私のE60はスペアタイヤを積んでいないこともあって、レース用の空気圧センサーを取り付けました。
圧力と温度が交互に表示されるのですが、普通にちょっと走るだけでタイヤ内の空気温度は20度からすぐに30度を超えます。
昼間一般道をしばらく走って35度くらいになった時の空気圧が、この写真です。
首都高をちょっとだけ元気に走るとここから更に10度ほど上昇し、圧力も同様に 10KPaくらい上がります。

これを軽量化された車体の一人乗りの状態で、冷間時250PKa、280PKaくらいまで入れてしまっていたら245、275あるタイヤ幅も実質205、215くらいしか使えていない状態になっているのではないでしょうか。
燃費は多少よくなるかもしれませんが、500EやE60でこれをやったら宝の持ち腐れということになってしまいます。

ところで、冷間時というのはどういう状態なのか気になって調べてみました。
ダンロップやヨコハマタイヤでは、走り出す前の朝に計るのが正しいと謳っていること。
また、朝9時くらいにその日の平均気温になることが多いことから、タイヤが完全に冷えていて、その日の平均気温に近い温度の時の状態を「冷間時」としているようです。
今の時期なら20度前後ということになります。

これとは別に、ブリジストンのHPでは冷間時の定義は書いていないのですが、指定値より0〜20PKa程度大目に入れるよう推奨していました(現在は削除されています)。
おそらく、こまめにチェックしないひとのために自然に抜けていく分を考慮したのと、低すぎてバーストする危険性の方が、高すぎることによるデメリットよりはマシと考えたのだと思いますが、どうやらこれが指定値より多めに入れてしまう風潮を作りだしてしまった原因ではないかと思われます。

確かに低すぎるのは危険なのですが、高すぎると乗り心地が悪くなるのはまだしも、タイヤの接地面が減ってグリップが落ちる上、跳ねやすくなるので元気に走る人にとっては何もいいことがありません。

指定値は最大値と考えて、こまめにチェックするのがお勧めだと思います。


By OZW



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