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鉱物油ベースオイル

 
かれこれ15年以上 日本の超巨大オイルメーカーの開発技術者の方達と個人的な親交があるのですが、エンジンオイルに関する彼らの意見は一致していて、いつでも「最新のオイルが最良のオイル」というものです。

オイルに関しては、オイル自体の製造方法も加える添加剤もどんどん進化していて、最新の100%化学合成オイルの性能が一番優れている、という技術者としての自負があるのでしょう。

「最新のポルシェは最良のポルシェ」なんて言葉は随分前からありましたが、おそらくポルシェの開発陣よりオイルメーカーの技術者の人達のほうがもっと本気でそう信じているのではと思います。

そのため、日本では鉱物油ベースのオイルは進化を止めてしまい、日本国内の自動車用品店の店頭では安さが第一の廉価版商品を除いて、ほとんど鉱物油は見られなくなってしまったのは残念なことです。

でも、実は、技術者のひとたちも、旧いクルマに100%化学合成オイルを入れるとガスケットやパッキンからオイルが漏れてくる現象が見られることは認めているんです。
ところが、不思議なことに彼らは、問題があるのはガスケットやパッキンのほうでオイルには全く非はない、と思っているようです。
オイルが原因で漏れてくるようなガスケット類なら早晩鉱物油使っていても漏れていたはず、という考えです。

確かにそういうところはあるのでしょうが、新品のガスケットでも当時の材質の物なら化学合成オイルのほうが寿命を短くするのもまた確かだと思うのですが、そこを突っ込んで訊いても、元々そんな旧いクルマなどあまり興味がないようで、明確な回答を得られたことはありません。

そんなわけで、自分のW124 E60にも W126 500SEにも、100%化学合成オイルは入れていません。
といって、研究開発を止めてしまった日本の鉱物油ベースのオイルも使う気になれません。




私の知る限り、今でも進化している鉱物油ベースでメルセデス認証オイルは、フックス チタンユニバーサルだけです。

化学合成オイルは、鉱物油より粘度の低下が少ないとされてきたのですが、最新の鉱物油では化学合成油と同様に分子サイズも揃ってきていますし、耐久性も上がっています。
実際、真夏の12時間耐久レースでは、190E 2.5-16V や E36 318isに入れて文字通り12時間全開走行を続けましたが、タレることもなく最後までその性能を発揮してくれました。

1990年代前半までのクルマのオイルで何がいい?と訊かれたら、迷うことなく私はこれをお勧めします。

何だか宣伝みたいな記事になってしまいましたが (確かに宣伝もあるんですが)、嘘偽りも誇張もなく本当にそうなんです。

粘度の違いで、2種類あるのですが、このお話は明日にでも。


By OZW



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