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車高が変わる不思議

 
あけましておめでとうございます。

さて、本年最初のブログは、乗る度に車高が変わるW124 500Eのお話です。

旧くは4輪ハイドロ、今のアクティブサスなんかですと、スイッチ一つで車高の上げ下げが出来ます。
ところが、この500E、リアのレベライザーは外してあるので、これが勝手に上下したらオカルトです。

某所でマルチリンクも一式交換し、最初は調子よかったそうですが、あるときひとにはちょっと言えない速度で高速を走行中にリアがフワッと浮くような感覚になり、止めて確認してみると、右側の車高が左より1cmくらい高くなっていたそうです。
その後ゆっくり走ると車高は元に戻ってフワッと感は消えたのだとか。

でも、ときどきその症状が出るので調べて欲しいということで、昨年末から預かっていました。
乗ってみると確かにリアの動きが変なときがありますが、リフトで上げて確認すると特に問題はなさそうです。
マルチリンクの取付け方も悪くありません。
不思議なことに症状が出て右側の車高が上がった状態でリフトアップして、そのまま降ろすと車高は元に戻るんです。

ショックがひっかかるんだろうか?ということでショック本体をバラしてみても問題は見つかりません。
念のため左右のショックを入れ替えて走ってみても、やはり右側の車高だけが変化します。


マルチリンク、ショック、スプリングには取付けも含めて問題なさそうです。
ある程度スピードを出したときだけ発生します。
同じ道を同じ速度で同じように走っても症状が出るのは10回に一度くらい。
出る時と出ないときの違いは気温とか風向きとかの自然現象くらいしか考えられません。
あるいは超常現象?(笑)




本日ようやく原因が分かりました。
ガソリンタンクの負圧ホースです。
これ、本来はロワアームの付け根辺りにホースの先が来ているはずなのですが、アッパーアームの上側に来ていました。
写真では外してしまっていますが、このホースの先にサススプリングがあります。
スピードを出すとこのホースがスプリングに寄ってきて、何かのタイミングでスプリングに挟まってしまっていたようです。
実際ホースには挟まれた跡がくっきり残っています。
挟まった時には左右でスプリングレートが変わってしまうことになるのでリアの挙動がおかしくなったのだと思われます。
同じ速度でも向かい風の時だけ挟まるなどといったことがあったのかもしれません。
リフトアップするとホースは外れて車高も元に戻るというのも説明がつきます。

おそらくアッパーアームを交換して締め付けるときにこのホースが邪魔になるので、一旦上に置いてそのまま元に戻すのを忘れてしまったのでしょう。

ホースを定位置に戻すとその後は症状も出なくなり、去年から引っかかっていたことがようやくすっきりして新しい年をスタート出来ました。

今年もよろしくお願いします。



By OZW



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