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オープン その2

(写真はスウェーデンでテスト中の次期998カレラ カブリオレ)

ゴールデンウイーク前に届いたものの、その年は花粉が飛び止まず、花粉症
の私はなかなかオープンにできません。
そうこうしていると例年より早く梅雨に突入。

基本クローズドの設計のはずの「カブリオレ」ですが、やっぱり雨はダメで
した。
ソフトトップの淵には生地を折り曲げたちょっとした雨どいみたいなものが
あるのですが、その切れ目がフロントドア上部の真ん中あたりにあるんです。
雨降りにウインドウを降ろすとボタボタボタッと雨どいモドキに集められた
雨水が一気に室内へ。
TOYOTAだったらこんな造りはしないよなぁ・・・と、ぼやいてみたり。

でも、それ以外は非常に良くできています。
ソフトトップといっても間に断熱防音マットが挟まれていてクローズド時は
カブリオレであることを忘れてしまうほどです。
ボディー剛性の関係からかサスペンションはかなり柔らかめのセッティング
ですから、ワインディングはそんなに得意ではありません。
でも、直進安定性はまさにベンツのそれです。
アウトバーンなど条件が許せば200Km巡航だって余裕です。

梅雨があけ一気に快晴の日々が続きます。
ところが、今度は直射日光が強すぎて開けられない。
日が沈んでからがようやく出番です。
蒸し暑さはエアコンをつければ大丈夫。これは意外な発見。

意外といえば、任意保険の料率はセダンよりも低い(安い)んです。
統計的に事故率が非常に低いらしいのです。
確かに、一人ならともかく同乗者がいる状態でオープンにすると、とても飛
ばす気にならないですから、この意味でとても安全な車なのかもしれません。

風に関しては、ウインドリフレクターを取り付ければ、多分150Kmくら
いでも平気で走れるくらいでしょうが、音に関しては100Km超えるとか
なり騒々しくなります。
助手席の人と会話がなりたつのは、80Km程度まで。
風の巻き込みが上手く抑えられているのは前席だけの話です。
だいたい雑誌のインプレなどでも、後部座席の風の巻き込みに関する記述見
たことないですよね。
実際のところは、60Km以上は風をもろに受けて息苦しくなります。
だから、結局家族が一緒のときは、ゆっくり走ることが多くなります。

そして、ゆっくり走るのには、秋が最高です。
特に紅葉狩りなどに出かけたとき、少し肌寒いくらいの空気に包まれて色づ
いた樹木の中を悠然と走る時の気分は爽快そのものです。

冬、前の座席で街乗りならそんなに寒くありません。
でも、さすがに高速は無理。
後部座席は40Kmまで。それ以上の速度は後ろの子供にはほとんど拷問。
だから、結局開けることはほとんどありませんでした。

こんな感じでまる3年。
上の子が小学6年生になり、母親の背に届き、もう遠出ができなくなったと
ころで手放すしかなくなりました。

3年間で9万Km近く、おそらくオープンにして走ったのはせいぜい数百
キロでしょう。
紅葉の季節でさえ1日の中で開けて走ったのは1時間もありません。
ほとんどはクローズドでの走行。
でも、たとえ10分でもオープンで走れば幸せなんです。

次に買うとしたら子供が成人して仕事もリタイヤしたころでしょうか。
その頃にはきっと全てが電気仕掛けのコンバーチブルが走っているのかも
しれません。
でもなあ、屋根のこと以前に、車はやっぱりモーターじゃなくて「内燃機関」
で走らなきゃ高揚感は得られないと思うんだけどな。
燃料はアルコールとか水素になってたとしてもね。

by OZW


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