業界のパーツマン伝説
彼は、輸入車部品畑一筋、まさに部品のスペシャリストです。 スピードジャパン設立の翌年、私がヘッドハンティングしてきました。 彼の部品の知識は詳しいを通り越してもはや天才の域です。 そんな彼がドイツスピード社の代表UWE氏に最初に会ったのはアメリカのSEMA SHOWに行った際、展示会終了後のミーティングでした。 メールでは何度もやり取りしている彼らですから、お互いよく知っている間柄ではあります。 UWE氏が、 「部品は相当詳しいようだけれど、もしかして全部暗記しているの(笑)?」 と冗談めかして訊くと 「主要なパーツならほとんど」と真顔で答える彼。 「それなら、124 500Eのリアブレーキパッドは?」 「前期のは001 420 9520、後期のは 003 420 4820、ついでにパッドセンサーは前後期共通だから、140 540 1217 だったかな」 UWE氏がスタッフに確認させると、全部合ってるとのこと。 その場に居合わせた関係者全員から拍手が沸き起こりました。 これは使えると思った私は爾来、特に海外の新規取引先には必ず彼を同伴するようにしています。 その場で私が欲しい部品名を言うと、その横で彼がそれを書き取り何も見ずにすらすらと部品番号を書き、しかも供給メーカー毎の長所短所を説明しながらそのメモを相手に見せるわけです。 「ああ、こいつらプロだ」 と相手に思わせたらこっちのもの。 今度は私が一気に価格交渉など畳み込みにかかります。 スピードジャパンの国内最安値宣言、こんなこともそれが出来る理由のひとつだったりします。 by OZW |