ハト
今日、買い物帰り道端で動けなくなっている鳩を細君が見つけました。 なにやら脚に釣り糸のようなものが絡まっていて歩けなくなっているようでした。 簡単に細君に捕まってしまうくらいでしたから相当に弱っていたのかもしれません。 細い糸が脚首に深く食い込んでいてかなり腫上がっている様子です。 よく見ると組織の中まで食い込んでしまっている糸はハサミがあっても簡単に取れる状態ではありませんでした。 世の中には猫に襲われて瀕死状態の鳩や交通事故で飛べなくなっている鳩、生まれつき何か障害があって何もしなければそのまま死んでしまう鳩なんていくらでもいるでしょう。 それが野生に生きる動物の宿命。 仮にこの一羽を助けたとしてもこういう状況は何も変わらないわけで、それに糞害などもあって鳩なんてほとんど害鳥です。 それでも助けようとするのは単なる自己満足の偽善にしか過ぎません。 やるだけ無駄。むしろ迷惑。全く馬鹿馬鹿しい話です。 でも、細君は必死です。 目の前に傷ついた鳩を見てしまったら、私の理屈なんかより彼女の感情として、もう放ってはおけません。 たまたますぐ近くに日曜日もやっている動物病院を見つけ、連れて行って処置してもらいました。 糸が取れて自由に歩きまわれるようになると、与えた食パンを貪るように食べた後、飛び立っていきました。 お陰で私の昼食はレトルトになってしまいました。 でも、そのレトルトが旨く感じた私は細君と同類の馬鹿なのかもしれませんね。 by OZW |