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億万長者 どっちが本当?


米シティグループ傘下のシティ・プライベートバンクが4月に発表した「2010年資産報告」によると、2009年には世界的に億万長者(100万ドル以上の投資可能な資産を保有する人)の数が減少したということになっていました。
これを受けて朝日新聞などでも絶好調に見えた中国でさえ08年に比べて約1割減少し、香港地区は約20%減少したと言っています。

ところが、6月の米コンサルティング大手ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の研究報告によると、09年は投資資産100万ドル以上の富豪の数が08年と比べて、世界全体で14%増加したということになっています。
20日発売のブルームバーグのBusinessWeek誌にも中国は31%増で、香港も16%増えたと書いてあります。

発表時期は2か月違いますが、どちらも一昨年と去年を比較しての分析ですから事実はひとつのはず。
少なくともどちらかの調査方法に間違いがあったか、あるいは故意に嘘をついているということになります。

最近はネット上でかなり偏った意見を主張しているそこそこ名の通った言論人を多く見かけますが、彼らに共通しているのは自分の考えに沿った情報ばかりを拾ってきていることでしょうか。
経済評論家なんてこの典型でしょう。
景気悲観論者はシティバンクの調査結果を元に「やっぱりそうでしょ」と言い、楽観論者はBCGの資料から「ほら私の言った通りだ」とやるわけです。

ネット上には役立つ情報もたくさんありますが、それと同じくらいガセネタもあるんですよね。


By OZW



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