Mercedes-Benz S 250 CDI BlueEFFICIENCY
このところの車の省エネ技術の進化は凄まじく、それに伴って世界中の人々の車に関する価値観も随分と変わってきているように思えます。 特に日本ではエコカー減税なんて強引な施策もあって多くの人が洗脳されてしまった結果、V8とかV12エンジン搭載車なんかに乗っていると、「今の時代大排気量の重量級セダンに乗ってるやつなんて頭の悪い成金くらいだ」とか散々な言われようです。 しかし、そもそも買い替えた場合、それによる燃費向上分と、新車の製造過程や廃棄する旧車の処分にかかわる環境負荷をトータルで比べてみると、エコカーへの乗り換えがエコだなんてのは全くウソなわけで、それに普段は自転車でたまの週末に少々燃費の悪い趣味の車に乗るだけだったりするようなひとと、目の前の店での買い物にも何でもかんでもプリウスで出かけるひとでは、どっちが環境意識が高いか、って話だと思うんですけどね。 そうはいっても、あの中国政府でさえ、四川騰中重工機械のGMハマー買収契約を、あんなガス食い車の製造を続けるのは環境保護政策に逆行するといって許可しなかったくらいですから、メーカーもその辺りのことを考えていかないと生き残れない状況になっているのは、確かなようです。 今回メルセデスが出した一つの答えが、この S 250 CDI BlueEFFICIENCY です。 4気筒ツインターボディーゼルエンジン(204 PS 500 Nm)で、アイドリングストップ機構や 7G-TRONIC PLUSと呼ばれる燃費重視にセッティングされた7速オートマと組み合わせて、100Kmを 5.7リットルの軽油で走り (リッター 17.54Km)、CO2エミッションも 149 g/km と日本車で言えば現行小型ガソリン車並の排出量に抑えています。 ちょっと驚きなのは、この小さなエンジンとSクラスの巨大なボディーの組合せでも 0-100 km/h 8.2秒、最高速 240 km/h という走行性能を同時に実現していることです。 0-100Km/h加速 8.2秒というのは、1988年最終型のポルシェ924Sと同じタイムですからね。(ちなみにそれ以前の素の924は8.5秒) 現行型で言っても、BMW 120i カブリオレやボルボS60 2.0Turbo といったガソリンエンジン車と同じですから、小排気量ディーゼルエンジン車とは思えない動力性能です。 By OZW |