土用の丑は過ぎてしまいましたが、週末急に鰻が食べたくなってネットで探してみると大口町(愛知県)の「備長」が銀座にも出店しているのを見つけました。

大口町の本店は何度か行ったことがあるのですが、名古屋の東区山口町にある老舗「西川」の流れをくむちょっと甘めのタレにパリッとした焼き加減が特徴のお店です。
味は正直言うと西川を超えることは出来ていないのですが、西川には「ひつまぶし」は邪道ということで置いていないので、ひつまぶしが食べたいときにはお気に入りのお店でした。

早速行ってみると、１時半を回っていたにもかかわらず待ち時間は３０分以上とのとこ。
まあ仕方ないかと思って並んでいるときにメニューを見てみると、大口町の本店の１．５倍くらいの値付けです。
銀座と大口町じゃあ地価は１００倍以上違うだろうし、人件費も１．５倍くらい違うし、それも仕方ないのかなあ、と思って店内を覗くと、真ん中に大テーブルがあって上の画像にある木製の丸椅子がずらっーと並んだ相席です。
下手な大衆食堂より窮屈そうです。
う〜ん、コストパフォーマンスを考えると自分の中では却下でした。
ということで食べずに帰ってきました。

翌日は、リベンジということで、創業180年という「五代目 野田岩」の日本橋高島屋店へ。
池波正太郎の銀座日記［全］（新潮文庫）には「高島屋の野田岩で鰻」を食べる場面が１５回も出てくるそうで、日本を代表する名店の一つでしょう。

日本橋高島屋新館４Fの特別食堂にあるのですが、ちょっと高級なフードコートといった感じ。
帝国ホテル（洋食）、野田岩（うなぎ）、大和屋三玄（和食）の３つのお店のメニューを注文できるスタイルです。
古い歴史を感じる重厚感のある広い食堂はまさに「昔のデパートの食堂」という印象でした。

味はとても上品で、これぞ東京のうなぎといった感じでした。

By OZW