油脂類の輸入
9.11テロ以前はエンジンオイルなどの油脂類をエア便を使ってよく輸入していました。 それが、飛行機では手荷物のミネラルウォーターの持込みさえ制限されるくらいになっていますから、基本的に全部船便を使わざるを得なくなっています。 それは仕方ないとしても、日本国内に入る際に、税関で税率を申告するわけですが、このオイルの税率を決める"実行関税率表"にあるオイルの分類が非常に細かいんですね。 他国ではひとくくりで税関に申告できるものでも、日本では数十品目まで細かく規定されていたりします。 何に使用されるものか? 何の成分が含まれているのか? 摂氏15度と4度での比重はいくらか? など、Material Safety Data Sheet (製品安全データシート)をメーカーから取り寄せて調べないといけません。 それでもはっきりしない時には、税関にサンプルを差し出して成分分析をしてもらうことになったりと、とにかくはじめて輸入するときにはかなり大事になります。 日本が好景気に沸いていたころ、よく「非関税障壁」と言われていたことが、結局今になってもそのまま残っているようです。 そんなこんなでドイツから輸入するとなると発注から結局2ヶ月くらいかかることになり、実はこの時間が一番のネックになっています。 というのも、価格差が大きいものを輸入するわけですが、途中でメーカーの価格改定があったりして輸入する意味がなくなってしまうことがあるんです。 そんなわけで、油脂類の輸入は一種の賭けということもあり、大博打が打てずに在庫切れになってしまうことがよくあります。 By OZW |