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サスペンションのブッシュ

 
ゴムの劣化には、オゾン劣化、熱劣化・酸化劣化、紫外線劣化、放射線劣化などの化学変化による劣化、物理的な機械的・電子的劣化や、微生物劣化というのもあります。
これらの劣化を遅らせるためゴムにさまざまな老化・劣化防止剤が配合されていますが、どうやっても劣化自体をなくすことは出来ません。
この意味では製造時から劣化が始まっているとも言えます。




サスペンションの多くの部分に使われているブッシュも基本的にはゴムですから、走らなくても時間が経つだけでも確実に劣化していきます。
ところが、一般にブッシュの交換は目で見てヒビが入ってるとか千切れているとか、レバーなどでこじってみてガタがある場合だけ行われているようです。
メーカー問わずブッシュに関してはディーラーなどでも何年・何万Kmで交換するとかいった指定は基本的にありませんので、過剰整備気味の完全ディーラーお任せ整備の車でさえ定期的にサスペンションブッシュまで交換するということはまずありません。

そんなわけで、ショックを交換するひとでもブッシュまで交換する人は少ないのですが、実はブッシュ交換のほうがむしろ効果的なこともあります。

先日ポルシェ964のブッシュ交換を雑誌企画で行ったのですが、その前にやったショック交換より桁違いに効果が感じられたんです。
これだけなら、そういうこともあるんだね、というだけのことなのですが、以前124のワゴンやテスタロッサのリフレッシュ企画の時も全く同じ印象でした。
しかも、どの車種も取り外したブッシュ自体にはヒビや千切れはほとんど見当たらず触った感じでもまだ十分弾性が残っていたことから、作業直後には換える必要性はなかったかも知れないと思えたものばかりです。
ところが、どの車もその後試乗してもう本当にびっくりです。
誇張じゃなくて中古の軽四輪から新車のポルシェくらいの変化がありました。
走りの激変というのはこういうことなのかと思ったくらいです。

10年以上経った車には是非お勧めしたいメニューです。


By OZW


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