ローカルな走り
車の走り方も地方によっていろいろです。 東京首都圏は比較的お行儀がいいとされていますが、これだけ混んでいれば譲り合わないとまともに動かないからということもあるのかもしれません。 実際、都全体の車の平均旅行速度は時速20.2Kmで、特に区部では17.5Kmと全国平均(時速35.0Km)の半分にすぎず、まさに自転車並みの速度です。 なので、接触事故は多いのですが、死亡事故はそれほど多くはありません。 これに対し毎年交通事故死亡者数で北海道と首位争いをしている愛知県だと、合流地点では我先にという感じでうかうかしていたら列に入れてもらえません。 名古屋には「黄色まだまだ、赤勝負」という言葉があるくらいで、黄信号にあってはためらいなく進入し、赤信号に変わっても状況判断によっては進入するのが普通だったりします。 また、車線変更する際にウィンカーを直前に出す、あるいはウィンカーを出さないまま車線変更を行う、車線の多い道路では2車線以上を一気に車線変更するなどいわゆる「名古屋走り」もよく目にします。 他人様のことは言えないだろうと思う大阪のタクシードライバーをして名古屋タクシーの運転を「技の大阪、度胸の名古屋」と言わせしめるほど他県のドライバーからは無茶な走りに見えるようです。 私はというと、実家が名古屋ということもあって都内ではお行儀よく走っていても、一旦名古屋に来てハンドルを握ると、何の違和感もなく名古屋の走り方に合わせられます。 慣れというのはあるもので、ウインカー出してくれなくても前の車がもうすぐ車線変更しそうだというのは何となく察知できるので、走っていて怖い思いをするということもめったにありません。 去年上海に行ったとき同行したまわりの日本人が、片側4車線道路を5列になってウインカーなしで車線変更を何度も繰り返すルール無視の走行を目の当たりにして、「ここじゃあとても運転できない」と口をそろえていた中、自分だけは「名古屋をちょっとだけバージョンアップして京都を足したくらいな感じだし、普通に運転できるかも」と思ったくらいです(笑)。 ただ、名古屋からその状態でSJの配送センターのある一宮まで来ると今度はイライラしてしまいます。 というのも、たとえば配送センター近くに片側2車線の制限速度表示のない、つまり60Km制限の幹線道路があるのですが、同じ愛知県なのに、なぜかみんなここを50Km以下で走るんです。 そういえば、湾岸道路などは多くの車が一発免停な速度で走っている千葉県内でも平日房総半島の先のほうまで行くと追い越し禁止がずっと続く県道を40Km以下でひたすら走り続けるマイペースな車にブロックされることがよくあります。 同じ県内でも少しずれると車の走り方も随分と変わるものなんですね。 By OZW |