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車は気分

 
私の友人の中にひとりぶっ飛んだ奴がいます。
W124 500E や E34 B10 Bi-Turbo など、80年代後半から90年代前半にかけてのネオクラシックな車ばかりを11台も所有しています。
どれも全部極上車で機関的な不具合がないのはもちろん内外装もピカピカです。
その状態を保つのに年間1千万円くらいは使っているようですが、オリジナルには全くこだわっていません。



車はドカンと走ってなんぼ、ということで、3.4 AMGと 190の2.3-16vには後付けのツインターボ付けちゃいましたし、Bi-Turbo など過給器が最初から付いてるものはギリギリまでブーストアップしてしまいます。

「壊れるぞ」

というと

「壊れたら直せばいい」

と気持ちいいくらいの割りきりです。

でも、エンジンそのものって意外に壊れないんですね。
ミッションだったりデフなどの駆動系のほうにむしろシワ寄せが来るようです。

そんな彼からの依頼で4年ほど前に、FucksのGT-1という 0W-20 という超低粘度のオイルをまとめて取り寄せたことがあります。
その時にも

「四半世紀も前に作られた車にそんなシャビシャビのオイルなんて入れて、お前みたいにガンガン回したら壊れるぞ」

と忠告したのですが、いつものように聞く耳持たず、

「エンジンめちゃくちゃ調子いいぞ」

ということで、その後も所有するすべての車に使い続けています。
もう4年も使っていてどのエンジンも壊れていないところをみると、結構いいオイルなんだと思います。

もっとも、このオイルにしたからといってその当時の車ですからラップタイムなどが変わることはほとんどないとは思うのですが、でも気分的にはかなり速くなるみたいです。

そんな彼を見ていると、実際の効果がどうのこうのというより、車は気分よく乗れるのが一番なのかも、と思えてきて、今度うちの旧車たちにも、0W-20 入れてみようかしらんと思ったりしています。

ただ、「壊れたら壊れたときさ」という割り切りというか覚悟は必要かもしれません(笑)


By OZW



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