チェーンの伸び
CL55 AMGのエンジンの異音ですが、やはりオイルポンプチェーンが伸びて当たっていました。 チェーンカバーのついたママチャリのチェーンが伸びてガラガラいってるあの状態と同じ感じだったということです。 幸いなことにテンショナー自体は生きているとのことなので、チェーンのみの交換だけでいけそうです。 でも、テンショナーが生きているということは、それでは抑えきれないほどにチェーンが伸びてしまっていたということなんですね。 実はチェーンが伸びるというのはチェーンそのものが伸びるわけではなく、チェーンのコマをつないでいるピンとピン穴が磨耗して、そこの隙間が大きくなって、チェーンを引っ張ると、見かけ上その隙間の合計だけチェーンが伸びるわけです。 チェーンがスプロケット(歯車)に入るときはチェーンがピンで折れ曲がり、スプロケットを出るときは元の直線に戻るため、このときにピンとピン穴が摩耗していきます。 したがって、スプロケットの歯数が少ないほどチェーンの折れ角が大きくなり、チェーンの内リンクと外リンク間の摩擦損失が大きくなって、ピンとピン穴が磨耗し、チェーン伸びが加速されます。 更に、チェーンの全長が短ければ折れ曲がる回数も増えるので、その分また摩耗してしまいます。 タイミングチェーンなどがここまで伸びることはないのに、小さなオイルポンプチェーンがこんなに伸びてしまったのは、むしろオイルポンプのスプロケットが小さくチェーンの折れ角が大きく、全長も短いからなんですね。 一般にチェーンは伸び率が1%を超えると、その分ローラーピッチが長くなって、スプロケットの歯と合わなくなり、スプロケット側も磨耗が激しくなるといわれます。 音にせよ振動にせよ、とにかく異常を感じたら早めに対処しておかないと修理代はどんどん嵩むことになるということですね。 By OZW |