キャノンボール
映画であったニューヨーク・マンハッタンからロサンゼルスのレドンドビーチまでのアメリカ大陸横断レース。 4,500Km以上の道のりの違法レースなのですが、今でもタイムアタックするひとがときどきいるようです。 2006年にBMW M5で記録された31時間4分というのがこれまでの最短記録でしたが、7年ぶりに28時間50分という驚異的なタイムに更新されたそうです。 車は、2004年モデルのW215 CL55 AMG で、エンジンやサスペンションなどは全てノーマル。 ドライバーはランボルギーニのセールスマンですが、特にレース活動などはしたことがないという、いわば普通の人です。 もともと所有していたからこの車にしたのではなく、今回の挑戦のために色々な車種を検討して、このCL55に決めたんだそうです。 改造箇所はトランク内に追加設置された2つの大きなガソリンタンクとそこから元々あるガソリンタンクにガソリンを自動的に流し込んでいくポンプくらいなのですが、ひとつが83Lタンクということなので、2つ合わせるとトランクに積むガソリンの重さだけで130Kg近くになってしまいます。 そのため、パワーと燃費の兼ね合い以上に、一番重要視したのがアクティブサスだったようです。 この他の装備は、渋滞情報専用ナビ、警察無線傍受機、レーダー探知機、レーザージャマー、iPadにオービスナビアプリなど、取締り回避用のグッズがずらり。 この他に面白いと思ったのは、トラック用のCB無線機で、これは前でトラックが並走していて先に行けない場合に、追い越し車線にいるトラックドライバーの振りをして、走行車線にいるトラックに「先に出たいからちょっとスピード緩めてくれない?」と呼び掛けるのに使ってかなり効果的だったそうです。 こういうおバカな違法行為に対しては比較的鷹揚なアメリカですが、さすがに今では全部黙認するわけにもいかなくなっているらしく、逮捕される恐れもあるので走行時の細かなデータはまだ公表されていません。 時効が成立してから大々的に発表ということにするのかもしれません。 By OZW |