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油脂類の交換

 
整備履歴がはっきりしない10万Km超えの輸入中古車を買って整備工場に点検に出し、ついでだからとATFの交換を頼んだら、換えない方がいいと言われた、なんて話はよく聞きます。

これまで何度も書いてきているように劣化しない油脂類は存在しませんから、交換しなくていいなんてことはありません。

ですが、一方でその整備工場さんの言っていることもよく分ります。
過去の整備履歴がはっきりしない段階で、そもそもその10万Kmというのも当てにならないわけで、もしかすると20万Km以上ATF無交換で来てしまっている可能性も否定できません。
もちろんそうだとしてもATFは換えたほうがいいのですが、それをきっかけにして、へばり付いていたスラッジなどが剥がれてラインを塞いでATを壊してしまうことがあることも事実です。
そういう状態のATなら半年とか1年以内にはどのみち壊れることになるのですが、逆にいえばATF交換しなければあと半年とか1年持ったかもしれないわけですから、下手に交換してクレームになるよりは、手を付けない方が無難という考えです。

オーナーとしては、この先そんなに乗るつもりのない車ならこのまま無交換で過ごすというのもアリだと思いますが、ずっと乗るつもりなら不具合を覚悟してでも交換しておくべきでしょう。
それで不具合が出なければ、しばらくは安心なわけですし。

エンジンオイルに関しては最近の車は1年または15,000Km毎の交換でOKということになっていますが、アウトバーンばかり走っている車ならともかく、渋滞路ばかり走っている車にそのままこれを当てはめていいのかは甚だ疑問なところがあります。
ATFは一生無交換でOKだなんて言っておきながらトラブル出まくりで途中で撤回したメーカーの推奨値ですからいよいよ当てになりません。
昔はディップスティックでオイルレベルだけでなく、オイルの劣化具合も目で確かめることが出来ました。色や指で触ったざらつき感などでも交換時期の判断材料になったものです。

ところが、最近の車はこのディッブスティックがありません。
中にはわざわざこれを取り去って代わりにキャップが差し込んである車種もあります。
で、ご丁寧にディッブスティックを別売りにした上にSST(特殊工具)扱いにして、値段を通常のディップスティックの5倍くらいに設定しているのですが、これはちょっと納得できないですね。




M113エンジンの別売り特殊工具扱いのディップスティックです。
実はこれML430に普通に使われているディップスティックとサイズぴったりなんです。



By OZW



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