お彼岸
お彼岸の仏事は浄土思想に関係しているとか、太陽信仰に基づいた神事のひとつなど、諸説ありますが、祝日法によれば秋分の日の趣旨を『祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ日』と定めているように、この日にお墓参りするのは日本の風習になっていることは確かです。 そんなわけで、23日に家族そろって去年亡くなった父のお墓参りに行ってきました。 場所は羽田空港沖です。 実は、お墓は要らないというのが生前の本人の希望で、一部親族の反対はあったのですが、今年6月一周忌を前に本人の意思を尊重して海洋散骨を執り行い、今回はそのメモリアルツアーに参加したというわけです。 この先日本にいるとは限らない孫たちのことを考えて、世界中につながっている海をお墓の代わりにしようと考えたようです。 それまでとても元気だった父が急に具合が悪くなり、翌日には余命2ヶ月の宣告を受けたのですが、亡くなるまでの間、身辺整理をし、それまで一度も話題にのぼったことのないお葬式のこと、仏壇や戒名のこと、そしてお墓のことも話し合えたのがまだ救いでした。 とはいえ、死を目前にした父とそういう話をするのは残される者にとっても辛いものです。 今はいくら元気でも、いや元気な時にこそ、こういう話を子供たちにはしておくべきなのかもしれません。 そうした準備を整えつつ、人生でいろいろ楽しめるのはあと何年なのかと思うと、今楽しんでおかないと何時楽しむんだという話です。 趣味に時間とお金を多少注ぎ込むくらいのことは許してもらいましょう!と思った今年のお彼岸でした。 By OZW |