TranSpeed 取材同行
F-Roadがどちらかというとそのクルマに乗る「ひと」にスポットを当てた誌面作りだったのに対し、TranSpeedは「クルマそのもの」を深く掘り下げて記事にするような方向性になるようですが、今回の取材内容がどのような形で記事にされるのかは、私もまだ聞かされていません。 3月10日発売なので、立ち読みでもいいので書店で確認してみてください。 エスコートさんの秘密工場に移動すると、そこには懐かしいクルマがいろいろありました。 ターボ付けてる240ZGを見つけて近寄ってみると・・・ ターボよりも、これクロスフローヘッドじゃないですか! 知ってる人にはこの言葉だけで刺さると思いますが、知らない方のためにちょっとだけ説明しておきますと、 当時の日産L型エンジンは基本、エキマニとインマニが同じ方向に配置されるカウンターフロー型(ターンフロー型)の直列OHCエンジンでした。 当時でも主流となり始めていた吸排気を反対側に配置したクロスフロー式と比べると、エンジンルーム内のシリンダーヘッドが占める面積を小さく出来るメリットがありました。 また、吸気から排気への流れが旋回方向となるため燃焼室内にスワールが発生しやすく、乱流を発生させる工夫が必要なく、製造コストを低く抑えることが出来たことが、このエンジンが長年作り続けられた理由のひとつです。 一方、実用エンジンとしては扱いやすかったものの、その構造上、高回転向けでなく、軽快なエンジンとは言い難いものでした。 そんな中、レーシングオプションとして作られたクロスフローヘッドが、この写真にある通称「LYヘッド」です。 当時で確か NAのLY28でスペックは300PSだったと思います。 ワークスマシーン専用に供給され、後に「大森スポーツコーナー」(現在のNISMO)で一部のユーザーにも販売されていたのですが、当時学生だった私にはとても手が届くような値段ではなく、ただ憧れのエンジンでした。 今、国産輸入車問わず旧車ブームになってきています。 旧車を通して見える景色の中には昔見た夢や憧れが映り込むのかもしれませんね。 By OZW |