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W126 500SE Vベルト

 
雨の中、東名を走っているときエアコンのスイッチを入れるとキュルキュルと一瞬ベルトの滑る音がしました。
その後コンプレッサーのクラッチがつながる度にキュルッと鳴きます。

そういえば、最初にベルト類は一式交換しようと思っていて、そのまま忘れていました。




見ると、すでにベルトがそっくりかえるくらい締め上げてあります。
これはどうみても明らかに締め過ぎです。
あらためて記録簿確認するとディーラーで調整されていました。




W126は溝が何本もあるリブベルトではなく、クラシックなVベルトです。
断面図で台形の両側斜辺の部分だけでブリーを回すわけですから、リブベルトより寿命は半分から3分の2くらいしかありません。
多くはすり減って寿命を迎えるのですが、この500SEのようにすり減ってはいなくてもゴムが硬化してしまって滑り始めることもあります。
いずれの場合も、交換する以外に手はなく、締め付けるのはあくまで応急処置です。
必要以上のテンションは、馬力損失も大きく燃費が悪化するだけでなく、補機類のベアリングの寿命を縮めるのは確実で場合によっては即破壊につながることもあります。

ある程度年数が経ったものや、それなりの距離を走ったものなら、明らかに緩んでいて鳴く場合を除いて、これを締め付けて調整するのは、えちごや皆口さんに言わせると「愚の骨頂」「馬鹿の仕業」だそうです(笑)

実際にはケースバイケースで、ここまでは大丈夫ということを経験値で分かっていて調整するベテランメカニックさんもいるでしょうし、部品が入荷するまでの暫定的な処置でそうする場合もあるでしょう。
でも、もし車検などでオーナーから安く済ませてくれと言われてそうしてしまったのだとしら、不親切極まりないことになります。
結果的に高くつくのは絶対確実なのですから。




ということで、交換後はかなり緩々で張ってもらい、もし鳴いたらちょっとだけ張ってね、といわれて帰ってきました。




ついでに、ラジエターのアッパーホースです。
今年はじめはここまで酷くありませんでしたが、いつの間にか風船みたいになっていました。

いくら程度がいいといっても、そこは中古車、しかもほとんどクラシックカーの領域に入っているクルマですから、次々にいろいろ出て来るのは仕方ありません。
冬の間はずっとガレージ保管、夏もそれほど気温の上がらない北海道旭川で、大事に (され過ぎたくらいに) 扱われてきた500SEですが、オーナー変わって、一気にアクセル全開走行の繰り返しとなれば、クルマのほうもびっくりでしょう。

そういえば、エンジンマウントもそろそろ交換時期かもとエスファクトリーの柴田さんからも指摘を受けていたのですが、先日えちごやで確認してもらったら、皆口さんからは「この前は下がってただけだけど、今回は千切れちゃってるよ」「踏んでるねぇ(笑)」・・・

この手のクルマの場合、仮にメンテナンス済みのものを購入したとしても、その後のメンテナンスでさらに50万円くらいの予算はみておかないといけませんね。
乗り方にもよりますが(^^;;


By OZW




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