A/Cコンプレッサー
W124 300TE エアコンがまだR12仕様なので、134aに換えたいというご要望です。 先ずは、A/Cコンプレッサー用の潤滑オイルを134a用に全量交換する必要があります。 ディーラーのレトロフィットキットの中には必ずそのオイルも含まれていました。 ここを適当にやってシーリング交換してそのまま134aガスを入れてしまうと1シーズンくらいであちこちからガス漏れが発生してしまいます。 30分ほどアイドリングしてやるとほとんどのエアコンオイルはコンプレッサーに溜まってきますので、そこでコンプレッサーを取り外してオイルを抜いてやると後の作業が楽になります。 ちょっと動きが悪いので分解して調べてみると、クラッチが限界まで減っていてあちこちでひび割れていました。 クラッチ部分だけでパーツは出るのですが、これが安くないので、ちょっと迷います。 電磁クラッチのコイル側の抵抗を測ってみると、こちらは問題なさそうです。 ところが、コイルが今にも破れそうです。 クラッチだけならともかく、コイルもとなれば新品交換に決まりです。 A/Cコンプレッサーの故障で一番多いのはガス漏れです。 ほとんどの場合、中心のシャフトが振れてプーリー側のベアリングシールのところから漏れてきます。 その次が今回のようなクラッチ摩耗、コイルのショート、内部のピストンの固着と続きます。 クラッチだけ交換しても、いずれシャフトも振れてきてしまいますし、コイルもピストンにも寿命があるわけですから、コンプレッサーに関しては、修理しているより新品に交換してしまうのがよさそうです。 By OZW |