初恋のひとからの手紙
**君、元気にしてる? もう女性専用車両に乗る夢は叶えましたか? 毎日のように願望を話していた**君をなつかしく思います。 泣きじゃくる私に**君が「別れても連絡するから大丈夫だよ」と慰めつつパッタリ連絡が来なくなったあの日から、もう**年が経ったのですね。月日が流れるのは早いものです。 あ、そうそう、お手紙を書いたのには特に理由はないんです。ただ部屋の掃除をしていたら**君からの昔の手紙が出てきたから、なつかしくなって。びっくりさせてごめんなさい。 今あのころの付き合いをあらためて考えてみると、私たち、めちゃめちゃな恋愛でしたね。なんだかんだ言っても余裕があるのはいつも**君のほうで、私はいつも泣いていたような気がします。 そういえばあのころ**君はよく「おれと別れたあとのおまえが心配だ」と言っていましたね。本当は**君のほうがモテていないことは黙っていたのですが(私はわりと告白されていたので)、その後はどうですか? 私にとっては8人目の彼氏でしたが、そういえば**君にとっては初恋の相手が私でしたよね。 最初のころの**君はキスすら歯に当てる下手さでがっかりしたものですが、最終的には妙に自信をつけていましたね。勘違いとは恐ろしいものです。 **君は付き合った当初から思いやりに溢れていて、「一生おれについてきてもいいよ。女はおまえ一人でいいから」と言ってくれましたね。 何様かと思いましたが、すごく嬉しくもありました。その後、結局何人にそのセリフを言ったんですか?それからのこと知りたいです。 恋愛を総括して言えば、きっと私は**君と付き合うことができてよかったのだと思います。恋愛から得たものはあまりないけれど、**君と付き合えるのならば、今後どんな人とでも付き合えるはずですから。 いろいろ書きましたが、私は**君が大好きでした。これからも**君らしさを大切に、あと当時本気でやっていたパントマイムの練習は続けて(笑)、いつか幸せになってください。 またいつか会いましょう。では。 P.S. 今もブリーフ派のままですか?気になります。 実際にこういうこと書きそうな子だったと思われる節もあったりして、なかなか面白いですよ。 あなたの青春時代は、どんな恋愛をしていましたか? by 北川 |