W124 260E 整備歴その11
「500E ATE製4ポットキャリパー換装奮闘記 4 」 対策を考える前に、車を見てみなくてはいけません。リフトに乗せて、タイヤをはずして、さあ確認! やはり気になっていた所が干渉して、ローターに傷をつけているではありませんか!! でも、ローターの傷は浅く、緩衝しているのは極わずかのようです。(音と振動はかなりありましたが・・・。) バックプレートの緩衝している部分をカットして(写真右下)、さらにロアアームの先端も強度が落ちない程度に削れば、何とかなるんじゃないかとの結論に達し、ブレーキ部分なだけに、無理はしたくありませんでしたが、ここまでまできたら、引くに引けない思いもありいざ作業へ! バックプレートは、ロアアーム先端部(ジョイント部)の所がおわん型にふくらんでいるので(そこがローターと当たっているところ)、そこを直径約4cmの円にカットして(写真左下)、ロアアーム先端部(ジョイント部)は、サンダーで1〜2mm程度削りました。 バックプレートの厚みが1mm程度なので、およそ3mmは、稼いだと思われます。 バックプレートを押したり、たたいたりして、極力アーム側に押しやって、ハブとローターを再びセット。 写真では分かりにくいですが、緩衝していた部分は、明らかに以前より隙間が大きくなっていました。 全ての部品を組み付けて、いざ試乗へ。 まずは敷地内で・・・。 クリープ状態からブレーキ。異音、振動無し! すこしづつ速度を上げブレーキを踏むの繰り返しを何度かして、公道テストへ。 40〜60Km/h からのブレーキングは、全く問題なし。以前よりタッチ、きき共に良くなったように感じました。 プロメカニックがもう一度、ブレーキ周りを点検してくれて、OKがでました。 その後、高速でも色々試してみましたが、高速走行時のブレーキのききは、ノーマル時より、格段に向上していました。 やったね\(^o^)/ しかし、「500E ATE製4ポットキャリパー換装」をまとめますと、結論としては、お勧めできません! 確かに結果、ブレーキ性能は向上しましたが、このキットを新品部品で行うと、定価計算でキャリパー左右で35万以上。 弊社ルートでも¥20万程度(本国手配となり価格は流動的ですが)はしてしまいます。 それに、微妙な加工が必要となると、DIYで出来るレベルではありませんし、そもそもこの部分を加工すること自体がお勧めできるものではありません。 ロアアームを後期型等で使用されていますジョイントが固定式のロアアームに交換すれば、加工は必要なくなると予想していますが、このアームも左右で10万円以上は してしまうので、さらに高価な物になってしまいます。 30万円台なら、車外品の優秀なブレーキセットが購入できると思われます。 W124の1ポットブレーキを安価にボルトオンで4ポットに換装できればとの思いで挑戦しましたが、部品代は高い! 加工が必要! では商品としては成り立ちそうにありません。惨敗です。 愛車260Eは、現在も500E ATE製4ポットキャリパーを装着しています。 2年半、2万キロくらいは乗っていますが、問題はおきていません。 ジャダーも全く無いですし、よく効いてくれます。 また、今回はキャリパーはもらい物でしたし、プロの指導の下ではありましたが、ほとんどDIYで費用はほとんどかかっていません。 この意味では、個人的にはとても満足しているのですが、商品開発というのは難しいですね。 by もっくん |