眠らない中国 2
昨日、24時間勤務が凄まじいと書きましたら、翌月は全部12時間勤務になるからまだマシなんてお話を頂きました。 疲弊した地方都市の救急指定病院などにお勤めのお医者さんなどは、下手したらもっと酷い勤務体制もあるようです。 ただ、日本の場合、お医者さんだけでなく経営者や企業戦士の人たちの多くが過労死しそうな勤務をこなすのは、お金のためというより使命感なんだと思います。 でも、今の中国の場合、多くは純粋にお金が欲しいというモチベーションによるのかもしれません。 昨日のお店の子ですが、5人兄弟の末っ子で自分の戸籍がないそうです。 数年前にどこかの田舎からシンセンに出てきて香港人の家に住み込みで働いて必死で英語をおぼえたみたいです。 お金を貯めて自分の戸籍を買って大学に行くのが彼女の夢。 だから、今はとにかくお金が欲しいということのようです。 中国は建国以来、国民の住所の移動を厳しく制限する戸籍制度を実施していましたが、改革開放以降の人口流動などで管理はずさんになり、正確な情報は誰も把握出来ていません。 さらに「一人っ子政策」で2人目以降の子供を出産した夫婦に対し、罰金などの制裁を加えてきたため、子供が生まれても届け出ないケースも多くあります。 現在これらの戸籍のない子供たちは、結婚出産の年齢を迎え、農村部では一家そろって戸籍のない家族も増えているといわれています。 今月1日から中国政府は全国民の数、出生、死亡、婚姻、学歴などを把握するため、建国以来6回目となる人口調査を実施しているそうですが、はたして今回彼女はカウントされるのでしょうか。 By OZW |