M119 6Lエンジン
現在準備中の新しいえちごやスペースに無造作に転がっている製作途中の6Lエンジンたち。 M119ベースのボアアップで 6Lといっても、ボア径の違いで5.8L〜6.2Lといろいろありますが、今はボアを96.5mmから100mm(正確には99.985mm)にボアアップし、M117のクランクシャフトを流用加工してストロークを85.0mmから94.5mmに伸ばした 6.0Lに落ち着いています。 これでボア径100mmです。 スリーブを打ちこんでこの状態ですから、102mmまで拡大した 6.2Lを作ろうとすると、半径ではたった1mmとはいえ、左右両方向からさらにそれだけ削られてしまい、隣り合うピストンの間隔が狭すぎて問題になるだろうことは、見ただけで容易に想像出来ると思います。 実際、思いっきり回してしまうと、2万Kmくらいでブロックに歪が出始めます。 ちなみに、AMGのレースエンジンで、6.3Lというのがありましたが、あれはエンジンブロックがM119より5cmほど長いものだったので、そこまでのボアアップが可能だったわけです。 のちにそれが、AMGのE63、C63、SL63などに搭載されていくことになった M156エンジンにつながります。 W124 E60を運転したあとに W204 C63に乗るとボンネットがやたら高いのが気になるはずです。 M119に比べると全長だけでなくM156エンジンは高さもあるようです。 ということはエンジン重量もそれなりにあるわけで、カタログスペックでは上回っているはずの63シリーズも、私のE60と首都高で競争したら勝つのは難しいかもしれません。 500E編集後記のNIIBE氏が昔から、いつかは6L、男なら6Lなどと書いているのを見て、5Lのままでも別にいいじゃん、ど正直思っていましたが、今は自分がNIIBE氏と全く同じことをまわりのひとに言って回っているくらいですから、6Lの世界には入り込んだ者だけが味わえる禁断の蜜が隠されているのかもしれません。 By OZW |