E24 Alpina B10 その2
ターボどうこうより、先ずは真夏でも水温気にせず走れるようにしないといけません。 一応念のために、余裕のある冷却能力とオーバークールを混同してしまっているひともいるようなので、先にちょっと説明しておきたいと思います。 オーバークールがエンジンによくないというのは誰でも知っている話ですが、そんなものはサーモスタット一つで解決できる話です。 電動ファン化して冷却能力を上げ過ぎるのはよくないなんてのは大きな間違いです。 何もわざわざ冷却能力の限界をオーバーヒートしないギリギリなところに合せる必要なんてあるはずもなく、余裕はあったほうがいいに決まっています。 その中で水温を下げ過ぎないように循環量を制御してやればいいだけのことです。 500E編集後記で「500Eに冷却、低い水温は、大事、基本」「高い水温、何も良いことありません」と言っているのは、当然冷却能力のお話をしているわけです。 さて、このB10クーペ 冷却能力の限界が低すぎます。 一応、この写真にあるように頑張って電動ファンを追加したようですが、素人が見ても効果がないことが分かります。 実際、何も変わらなかったそうです。 当然です。 シュラウドが付いていないので、ファンの部分だけしか吸っていません。 ファンの真ん中にはモーターがあるので、ドーナッツ形状で吸っているだけですから、ラジエター面積の4分の1くらいしか冷やしていません。 さらに表側にある純正のファンと位置的に重なってしまっているので、部分的には壁を作ってしまっていますから、プラマイゼロの全く無駄なファンだったということになります。 えちごや皆口さんがいつも言っていることですが、ラジエターの容量をどんなに大きくしようが、デカイ電動ファンを付けようが、ぴったり隙間なくラジエター全体をシュラウドで覆ってコア全体から吸い込んでやらないと絶対に冷えません。 そんなこと分かってるけど、シュラウド付ける隙間がないじゃん、といって余所ではギブアップされたわけですが、エンジンルーム左上には余裕があるので、そこに電動ファンで一番厚みのあるモーターを移動させてファン自体はベルト駆動させるタイプのものを使うのも一つの方法です。 あるいは一回り小さなラジエターを特注で作ってスペースを作り出すというのもあります。 オーバーヒート対策でラジエター小さくするという発想はなかなか出てこないかもしれませんが、シュラウドさえしっかりと作ってしまえば、あとはどうにでもなるようです。 By OZW |