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W126 500SE エアクリナーボックス その8

 
アッパーとロワーチャンバーそれぞれの燃圧の差がノーマル0.40barに対し、AMGは0.50bar。
基本的には、この数値は固定されていて、それに合わないときは、どこかが壊れているはずなので、それを直しなさい、というのがメーカーのスタンスです。
なので、マニュアル的には差圧の調整はしてはいけないということになっているのですが、少なくとも当時のAMGはやっていました。
要するに、メーカーとしては下手に調整すると壊れるから、本家とAMG以外は、そこ触らないでね、ということだったようです。




差圧の調整はフューエルガバナーで行っているのですが、ボルトオンターボ付けたときの燃料増量くらいならここだけで間に合ってしまうくらいの調整幅があります。
それだけ幅があるということは、何か不具合があるときに下手に弄ると、もう何が何だか分からなくなってしまいます。
ですから、ここを触るときは、先ず先に他の全ての機能が正常であることを確認しておかないといけません。

実際の調整はフューエルガバナーを取り外し、専用工具を使って外箱を開けまして、中に隠されている調整ネジを微妙に回してから取り付け、燃圧測ってまた調整するという作業になります。




アッパーは6.60のままで、ロワを6.10にして差圧をAMGと同じ0.50barに設定後、試乗に出かけます。

すると、もう出だしから加速感が違います。
高速乗って回してみると、エンジン音まで変わって、4,000rpmからは、R107 560SL AMGと同じようにカムに乗る感じで気持ちいいです。




新東名に入って、少し前が空いたところで、80km/h巡航状態から、3・2・1 でストップウォッチを押すと同時にアクセルペダルを床まで踏みます。
するとシフトダウンして、少しのタイムラグを置いてから一気に加速を始めるのですが、現在新東名で検討中の最高速まで達するまでのかかる時間が、エアクリーナーボックスがノーマル状態で計測したときのタイムより、0.5秒速くなっています。
K&Nのエアクリーナーだけ交換交換したときには、0.1秒あるかないかという誤差の範囲と言われかねない違いしかなかったのに比べると明らかに体感出来るレベルまでにはなっています。

とはいえ、やはりM119用のえちごやエアクリボックスと比べてしまうと、117のそれは誰もがびっくりするくらい劇的には変わらないという結論になりそうです。
もっとも、119用のは単に開口口大きくするとかボックスの容量を大きくするとかいった単純な作りではなく、ファンネルや整流板、はては網の形状まで研究し、手間も時間もこの何十倍もかけていますから、117用ももっと追い込んでいけば、もっといいものが作れるかもしれません。


By OZW





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