OEM + OEM = 純正?
昔のベンツパーツは一つの商品にパーツナンバーが幾つも存在する場合があったんですよ。 ブレーキパッドにしてもそう。他にも500Eのイグナイターとかね。同じ商品なんだけど製造メーカーの違いで分けていたんです。例えば、イグナイターだとBOSCH製とSIEMENS製。 この管理方法はすごく合理的で、車両の生産ロットごとにオーダーを切り替えるので、何かトラブルが合った時に原因の追究が確実に出来ます。実際このイグナイターの場合はBOSCHがダメだしを食らってしまいましたね。 ブレーキパッドにしてもメーカーがJURIDだったりTEXTERだったりLUCASだったり、純正なんだけど製造メーカーは数社あってパーツ番号もそれぞれ異なっていました。 クレームがあれば次のオーダーは貰えない、他メーカーとクオリティー、金額、納期で比較をされ、製造メーカーにとってみればまさに下請け泣かせのシステムだったわけです。 それが理由かどうかは定かではありませんがメーカーどうしがくっついてコストダウンやらいろいろと策を練ってくるんですね。 そんなことで、今は製造メーカーの違いによるパーツナンバーの区別というのは本当に少なくなってしまいました。 なので、前にも書きましたが、ディーラーに行って純正部品を注文するとどこのメーカーのものが出てくるのか分からないという状況になってしまっています。 他にもくっつく事によって我々が部品として取り寄せた場合、新たな弊害も生じてきました。 それまでと梱包方法が変わって輸送途中の破損事故が増えたり、製造工程が変わったため?今までは付いてきた付属品が付かなくなったり、特に合併後すぐの初期ロットの不具合率が上がったり等の初期トラブルが増えて、ここ数年はSJだけではなく世界中の部品商が泣かされることが多くなりました。 さらに、最近また新しいブランドメーカーも参入してきたりしています。 例えば、オルタネーターが良い例ですね。今まではBOSCHオンリーだったのにここ最近の車種はほとんどがValeoになってます。 結局、製造メーカーは比較、競争させられるわけですが・・・ 当然、仕入をする側は、こういう新規参入メーカーや企業同士の合併状況もきちんと把握しておかないと、チンプンカンプンになってしまうわけで、ロット不良が発覚した場合も何処が作ったのかさえ把握できない状態になってしまいます。 ですから、世界中から日々情報を集めるという仕事が増えてしまったわけですが、まあこれはこれで楽しいことでもあるからいいんですけどね。 でも、メーカーさん、クオリティーコントロールだけはもっとしっかりして下さいよ!! by k |