BMW 6シリーズワゴン
以前某自動車評論家のひとからランボルギーニ・ディアブロのテストドライブのときにスピードメーターのナセルの背があまりに高くて横断歩道を渡っていた子供が視界に入らず引きそうになったという話を聞いたことがありました。 この車のデザインをしたマルチェロ・ガンディーニが運転席を飛行機のコックピットをイメージしてデザインしたということで、あえてメーター類が視界の中心に来るように配置したのだとか。 さすがにいくらなんでもこれでは危ないということで、その後のマイナーチェンジでは低く変えられてしまいました。 本当はガンディーニにとっては譲れない部分ではあったのですが、細部の修正に関しては文句を言わないという契約が最初からあったそうで、仕方なく変更を飲んだそうです。 それでも彼は後にディアブロをクライスラーのお抱えデザイナーに乗っ取られた車だと話していますから、納得はしていなかったのでしょうね。 車のデザインと実用性はなかなか両立が難しいところがあります。 そこに燃費も含めた空力の問題も加わり常にデザイナーを悩ませてきました。 実用性を無視したデザインは許されませんが、でもそれを無視するほどのデザインはやはり魅力的ではあります。 初期型のディアブロは後方視界どころか前方視界も酷いという滅茶苦茶な車ですがノーマル状態のそれは今見ても美しいと感じるのは私だけではないでしょう。 BMWの6シリーズにワゴンが加わるかもしれません。 AutoExpress という雑誌によるとすでに試作車の生産が始まったということです。 デザインはまだ明らかになっていませんが、現行6シリーズのデザインを担当したVan Hooijdonk氏が指揮を執っているそうで、ワゴンという実用と6シリーズとしてのクーペデザインとの間のどこで折り合いを付けるのか見ものではあります。 By OZW |