キャンバーアーム
品番変更は、材質変更、形状変更、製造メーカーの変更などさまざまな理由で実施されます。 見た目で判断出来る材質変更や形状変更は分かりやすいのですが、製造メーカーの変更による品番変更の場合は、メーカーラベルが無い限り判断は難しいです。 リア マルチリンクのキャンバーアームの場合は、一番分かり易い形状変更でした。 これが第1世代のキャンパーアームです。 厚い1枚ものの鉄板を _|⌒|_ の字にプレス成形してありました。 セダン、ワゴンともこれで十分だったのですが、500Eの登場で、激しい走りにも耐えうるようにということで、補強板が取り付けられられることになります。 これが、第2世代のいわゆる純正強化タイプといわれるものです。 第1世代のものに、もう一枚の鉄板が蓋をするように溶接してありました。 そして、現在供給されているのが、この第3世代のアームです。 形状はそれまでのものと大きく変わり2枚の軽合金をそれぞれプレスして、それらをはり合せた形になっています。 普通に走る分には、500Eでも問題ないのですが、急発進やフルブレーキ時など、大きな加重が掛かると、だんだんはり合わさった2枚がイビツに開いてきてしまいます。 第1世代のキャンバーアームが90年頃までの供給で第2世代は95年頃までの供給だったと思います。 その後、この第3世代は、溶接作業が大変ということで採られたコストダウンではないかと私は考えています。 ご覧になればお分かりになると思いますが、強化タイプといっても、要するに第二世代の純正品と同じものです。 一部分だけ強化したりするとバランスが崩れるのでは?というご質問がたまにあるのですが、少なくともこのキャンパーアームに関しては、誤解を恐れずに言えば、むしろこちらの強化タイプのほうが正しい姿です。 強化と言わず復刻版と言った方が誤解を招かずに済んだかもしれませんね。 By k |